【奥さん気分になってた】私は彼の気持ちを理解していると思ってた
働いて店のお客さんは父と同じ仕事しているとすぐにわかり…
私は、43歳の女性で在宅ワーカーです。私が27歳の時に、2年間交際していた彼がいました。私が働いていた飲食店に、彼が毎日夕食を食べに来ていた事が出会いのキッカケでした。塗装の仕事をしている人で、いつもペンキで汚れた服で来ていました。
最初は一言二言交わしているだけだったのですが、私の父親も塗装会社に勤めていた事を話したら、一気に距離が縮まりました。私の仕事が終わるまで待っていてくれて、それから2人で映画を見に行ったり、ファミレスに行ったりするようになり、自然な流れで交際はスタートしました。
彼の世話をし身体の心配もする自分に酔っていたのか…
私は実家暮らしだったので、彼の家に何度か泊まりに行きました。その度に散らかっている部屋を片付けたり、料理を作ったり、なんだか奥さんの気分を味わっているような気がして、とても嬉しかったんです。ですが、彼はかなりお酒が好きらしくて、いつもかなりのお酒を飲んでいたんです。だからついつい彼にお酒を飲まないように口うるさく言ってしまったんです。
私の父親も塗装の仕事をしていて、その難しさも危険さも良く知っていました。だから父親も休みの前の日意外はあまり深酒する事はなかったのです。なのに彼は二日酔いになるまで飲む事が多かったので、そんな状態で仕事をするのは危ないと思ってしまったんです。私が言わなければと、どこかで自惚れていたのかもしれません。私なら彼の事が理解出来ると思ってしまったんです。
ですが、それからというもの彼の態度がだんだん冷たくなってきました。会いに来てもくれなくなったし、電話をかけても忙しいとすぐに切られてしまうし。そんなある日、私は、彼の誕生日に内緒で彼の部屋へと行きました。
彼の身体の心配をすることは、彼にとっては口うるさいことだった…
チャイムを鳴らすと、知らない女性が出てきたのです。そして、彼の気まずそうな顔。私はすぐに分かりました。彼には私の他に好きな人が出来ていたのです。私は自分の事は何がいけなかったのかを考え続けました。涙が溢れて止まらず、私は毎日泣きました。それから数日後。彼が店に来て、話があると言いました。
あの女性とは最近知り合ったのだそうです。お互いにお酒が好きで、とても話が合うのだそうです。「俺、口うるさく言われるのは嫌なんだ」その一言で、私は分かりました。私が彼の体を心配して言った事は、彼にとっては余計なお世話だったんです。
それから、彼には会いませんでした。たまに見かける事はありましたが、声をかける事は出来ませんでした。確かに、浮気をされて悲しかったけど、それでも私は彼の事が今でも好きなんです。出来れば、あの時もよりを戻したかったぐらいでした。私は、相手の私生活にまで口を出す事は止めようと、この事をキッカケに分かりました。